ロールプレイングが重要だと思いながらも、実際に行っているケースがどれほどあるでしょうか?社内でどれくらい見かけるでしょうか?
ほとんど実施されていないというのが現実ではないでしょうか。劇的な効果があることは知っていながら、実施されていない。
実は実施されないのには理由があります。
管理者側からすれば
・管理者自身がお手本を見せることがロープレだと思っている
・日々多忙な中で必要だと思いながらもロープレの時間が取れない
・ロープレは模擬体験なので現場で活かせない
と思っています。
一方指導を受ける部下側からすれば
・上司に叱られるのではないか?
・自分のスキルレベルを評価されるのがイヤだ!
・自分にできるのか?
・人に見られるのは緊張する
・ついていけるか?
・恥をかくのではないか?
こういった不安が絶えず付きまとっています。
ロープレは、成約率を高めるためのリハーサルの場であり、『組織営業力』を高めるための手段であるにもかかわらず、こういった理由で実施に至っていません。
管理者がお手本になれれば、それに越したことはありません。しかし、管理者自身がお手本にならなくても、お手本を示せる営業担当者を指名し、ロールプレイングを行う場を設定して、個々のスキルを上げることが管理者の役割です。
つまり管理者の役割を勘違いしてしまっているわけです。
そして部下も、叱られる、チェックされるという不安や恐怖感から、他者のスキルを吸収して大きくレベルアップができるチャンスを逃しているのです。
これらの誤解を解きながら、そしてフラットな環境設定をしながら行われるのが〈営業プロセスロープレ研修〉です。
まずは、ロールプレイングの意義・やり方、フィードバックの仕方・ルールといったこととを共有します。
特に重要なのはフィードバックです。このフィードバックは管理者だけが行うものではなく、観察している全員が行うもので
・良かった点3点
・改善すべき点3点
・本人に対するアドバイス
を全員が行います。これがフィードバックのルールですので、観察者もプレーヤーのロープレを真剣に、そして自身と対比しながら観察するようになります。ですから他者の良い点を積極的に吸収するようになるのです。
それと共に、営業活動には必ず成約に至るプロセスというものがあります。
業種・業態によって違いはありますが、一般的には
といったプロセスになります。
そして、プロセスごとに必要なスキルというものがあります。
例えば「スピーディーに人間関係を構築する5つのスキル」など。
この〈営業プロセスロープレ研修〉では、各プロセスに必要なスキルを学び、そのスキルを使ってロールプレイングを行うという実践的な内容になります。
これはある製薬会社さんの事例ですが、上司が営業活動について部下指導することもなく、各自がてんでばらばらに活動していた営業組織でした。上司は部下に興味もなく、部下も上司を尊敬することもなく、営業組織の体をなしていない状況でした。
この状況下で2日間に渡り〈営業プロセスロープレ研修〉を実施したところ、一気に上司・部下、同僚同士が互いに認め合い、議論ができる風土が出来上がるとともに組織としての基礎部分が出来上がりました。
他者のロールプレイングを通じて、自身に欠けていたところを発見、自覚することで他者に対して尊敬できることを互いに見出していったということです。
実は、ロールプレイングにはこういった効果もあるのです。
実は営業はいったんフィールドに出てしまうと、他者の営業の姿を見る機会がほとんどありません。そしていつの間にか自身の我流に気づかないままそれを是としてやり過ごし、結果が出ずに自分の枠の中だけで悩んでしまう傾向が強いのです。
成約率を上げることはもちろんですが、営業の各部署の風通し、仲間意識という風土づくりにもロールプレイング研修は有効です。
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