知識と設計方法のすべて
昨今、かつてない程の企業内研修が多くの企業で実施されています。
人材不足が社会問題化する中で、従業員のスキルアップ、即戦力化が企業の大きな課題になってきている証とも言えます。
しかし、研修をすることが目的化し、業績に寄与する人材育成にどれだけ研修が効果を発揮しているかは明確になっていません。
あらゆる拠点から多くのメンバーが集う研修ですから、移動・宿泊費や講師料を積算しますと多額の出費がある分、当然のことながら効果を求められます。効果を得るためには受講者の研修後の行動も視野に入れた研修設計をする必要があります。
このサイトでは、研修企画者のための効果的な営業研修の設計と実施方法について、基礎からリアル情報まで織り込んでお伝えしたいと思います。
ビジネスに携わる者は、常に自己成長を求め続けなければなりません。特に営業職の方は、コミュニケーション力や対人折衝力などが成果に大きく影響します。自ら学ぶ機会を探し求めて参加するケースもあれば、会社から強制的に参加させられるケースなど様々です。
そこで、ここでは混同してしまいがちな研修とセミナーの違いについて、整理しておきましょう。
営業研修は、本来何らかの目的があって実施するものですが、この目的がある様な、ない様な研修が実在するのも事実です。その原因は、主催する部署がどこであるか、または研修企画担当者の問題意識レベルの差ということもあります。営業の現場レベルでは、人材育成が切実なテーマであるにもかかわらず、予算を持っているのが人事であったりしますと、この温度差が研修の企画内容と実務レベルの不一致を引き起こします。
ここでは、そもそも研修の「目的」は何なのか?研修の「目標」とは何なのかを整理し、営業研修を実施することが目的にならないようにする考え方の整理をしておきます。
営業研修には大きく2つの種類があります。一つは営業の「あり方」を教育するもの。もう一つは営業の「やり方」を教育するものの2種類に大別出来ます。「あり方」は会社の理念に通じるもの、「やり方」は現場で活用するスキル・技能にあたるものです。いずれも重要ですが、「やり方」に偏重しているきらいがあります。それが人材の流動化の一因になっている可能性もあります。
営業研修において、先述の「営業研修の目的と目標」のコーナーでも述べましたが、「目的」を達成するために何を解決すべきかというのが「目標」です。営業研修は、この「目標」と合致する内容でなければなりません。と同時に研修日当日のことだけでなく、受講者が研修後にどんなアクションを起こすべきか、そのための仕掛けを研修の企画段階で事前に研修設計に組み込んでいなければ、研修が研修で終わってしまいます。ですので、研修効果を高めるためには、研修前に決めておくべき事、と研修後の実践行動に移す仕掛けの設計が重要です。
カリキュラムとプログラム、よく聞く言葉ですが、その違いはどこにあるのでしょうか。実際に研修を企画する際に、その研修がどんな内容なのか? 研修の流れはどのようになっているのか? どんな効果が期待できるのか? といったことを研修を企画される方は、知りたいのではないでしょうか。以上のことが網羅されていれば、カリキュラムとプログラムを厳格に区別する必要はないかもしれませんが、ここでは大まかな違いについてお伝えをしておきたいと思います。
営業スキルを定着させる非常に有効な手法であるにもかかわらず、実行されていないのが、このロールプレイングです。そもそもロールプレイングとは、お客様役や営業役といったそれぞれの役割を演じ、あらゆる商談シーンの設定において疑似体験をすることで、的確な対応ができるようにトレーニングをすることを言います。このロールプレイングを通じて、特定の人しかできない実践ノウハウを誰でもできるようにすることを目的に実施されます。特に営業においては、重要なトレーニング方法です。
産労総合研究所の2020年度(第44回)教育研修費用実態調査によれば、1社あたりの教育研修費用総額は、2019年度予算額が7,737万円(同年実績6,599万円)、2020年度予算額が7,370万円と予算額としては減少しています。また、1人当たりの教育研修費用は、2019年度予算額が40,636円(同年実績35,628円)、2020年度予算額で39,860円と1人当たりの予算額上も若干減少しているというのが大局的な傾向となっています。
現実的なところ、研修ともなれば、会場費や受講者の交通費、宿泊費など費用が掛かりますが、研修企画者の方が一番知りたいのは、外部の講師を招いた際の講師料ではないでしょうか。そこで、ここでは外部講師を招いた際の講師料について相場をみてみたいと思います。
研修のテーマを大きく区分すると「階層別研修」「職能別研修」と「課題別研修」の分かれます。「階層別研修」とは、会社の運営における役割遂行に必要な能力を育成することを目的にした研修です。「職能別研修」は、営業部や人事部といった会社の専門機能別に実施される研修です。一方「課題別研修」は、現状の経営環境を踏まえ、この先予測される事態に対応できる人材を育成することを目的に実施されます。
営業研修を効果的にものにしようと思いますと、Step.02営業研修の目的と目標 のところでもお話ししましたように、目標と合致した内容の研修を実施する必要があります。そこで、特に重要なのが事前準備です。そのための事前打合せは欠かせません。通常、初回面談では研修企画担当者と講師は初御顔合わせですし、お互いに共鳴しあえるかどうかもわかりません。それぞれの考え方もありますし、相性というものもあります。ですから初回は気軽にお会いすることです。話を進めてもいいかなと思ったら具体的に進めていきましょう。
営業の結果が会社の業績に直結しているせいもあって、営業研修は即効性のあるスキルの向上を重視した内容で実施される傾向があります。しかし、そのスキルは個人につくもので、営業組織全体のスキルには成り得ません。スキル面を磨くことは重要ですが、会社としての営業の「あり方」というものにも目を向けませんと、組織風土にもなりません。そのあるべき「あり方」を基軸にしたときに、自社の現状と乖離していることが多々露見されてきます。そのあるべき「あり方」に近づける手段として、実施すべき営業研修の内容が決定されます。営業研修に必要なものは、スキル面だけではなく、どういった営業組織を作り上げたいかという、ある意味「営業組織ビジョン」に則って中期的、体系的に設計する必要があります。
営業研修・セミナー日誌
- 2019年10月19日 新年度に向けた目標数字設定研修
- 2017年10月11日 リピート受講者から嬉しいお知らせが
- 2017年5月12日 機械メーカー様にてチームビルディング研修
- 2017年4月27日 商社様にて「営業基礎・基本」研修
- 2017年4月25日 「営業担当基礎力養成セミナー」にて
営業研修ブログ
戦略マネジメント研修で身に付けるマネジメントとは
2018年1月10日 On営業研修
現在の組織は人材の流動化傾向もあり、共通の通過体験というものが非常に乏しい状態にあります。起業して間もない企業 …