本日は、とある商社様の東京本社にて「営業基礎・基本」研修2日連続の初日でした。

この商社様は、非常に業績の良い企業でして、業績だけを見ていましたら営業上の悩みなどありそうにありません。

しかし、商社というビジネス形態であるがゆえに、メーカーサイドの意向によっては、いつまでも現在の商材の取り扱いが続くとは限らないというリスクがつきまといます。

営業力の勝る会社が生き残るのが世の常ですが、業績の良い時だからこそ、将来の業績向上のために今から営業力を強化したいとのことで、今月から来年1月にかけて、延べ18日間、5つの営業研修を実施されます。

今までの長きにわたり営業研修を実施していないという事実と、営業の基礎から見直したいとのご要望から、「営業基礎・基本」研修から実施することになりました。

来週から神戸本社でも同様の研修がスタートしますが、今日は東京本社での開催です。受講者は、20代から50代の男女13名と、オブザーバーとして受講者の上司の方々6名です。

営業研修となるとスキル面、つまり「やり方」だけを伝える研修が主流ですが、私はそうであってはいけないと思っていまして、営業の「やり方」の前に「あり方」についてお伝えしました。営業という仕事のすばらしさや営業の仕事、営業スタンスといったものです。

いくら素晴らしいスキルを身に着けたとしても、「あり方」や「基礎・基本」が備わっていなければ、上滑りするだけで営業現場では使えません。ですから「あり方」ありきなのです。

営業という素晴らしい職種につけたこと、営業という仕事を通じて社会性を磨いているという事実、売上はあくまでも結果であり、その結果を得るために行うべき営業の役割についての講義とグループワークでの振り返りです。

ここまでで、営業という仕事の概念が大きく変わってくれたなら本望です。

こういった「あり方」の上に「やり方」をのせていくわけです。

どんな「やり方」をのせていくか?

そこで、若年層における営業上の悩みで一番多いものは何だとお思いですか?

それは、お客様と会話がうまくいかないということです。今回の若手受講者のお悩みも大半がこれです。お客様との会話が続かない、聞き出したい内容にたどり着けない、話が盛り上げらない といった悩みです。会話ができなければ、営業どころではありません。

会話がうまくいかないという現実には、必ず原因があります。それは何か?

物事には必ず、〝基礎・基本・応用”というのがあって、会話に関していえば 基礎→挨拶、基本→会話、応用→商談 です。

つまり会話がうまくいかない原因は、営業としての「挨拶」が出来ていないことにあります。ですから営業として必ず会話につながる「3つのあいさつ」の仕方、会話をつないでいく「しりとり質問」のやり方の論理と実践ワークを行いました。

さらに、人間関係の重要性とスピーディーに関係性を構築する4つの法則についてもお伝えしています。

効果的な研修というのは、いきなり実践ではなく、理屈を一通り頭で理解してから実践 ということを繰り返すことで実現出来ます。

宿題として、明日2日目の出社時に、社内の方への「3つのあいさつ」の実践を課しました。どんな挨拶が見られるか楽しみです。

明日は、結果を出すための営業活動の「質」と「量」についてです。